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知られざる世界の武術10選 「カンボジアのボッカタオ」「ペルーのバッコム」「タイ陸軍エリート部隊のレドリッド」など

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知られざる世界の武術10選 「カンボジアのボッカタオ」「ペルーのバッコム」「タイ陸軍エリート部隊のレドリッド」など

鍛えあげた体と技を頼りに他者と戦う “武術” 。荒々しいその美しさと強さに魅かれる人も多いはずだ。しかし、世界中で固有の “武術” がそれぞれ発展しており、歴史をさかのぼれば数えきれないほどの種類になるだろう。

そこで今回は、海外サイト「LISTVERSE」に掲載された『知られざる武術10選』を、それぞれの動画とあわせて紹介したい。“武術” の源流を築いたものから、ルール無用の死闘まで、古今東西の様々な戦う姿を垣間見てみよう。

1. ボッカタオ
カンボジアの武術。約1700年前のインドシナ半島を統治していたアンコール王国の軍隊で行われていたもの。“ボッカタオ” とは「ライオンを叩く」という意味で、ある武闘家がライオンをたった一撃の膝蹴りで退治した伝説に由来するのだとか。

多くのアジア武術と同じように、ワシや鶴、馬、蛇、ライオンなど多くの動物の動きからヒントを得ているという “ボッカタオ” の特徴は、その荒々しさと実戦力の高さにあると言える。また技の種類も豊富で、肘と膝による攻撃、関節技、投げ技、極め技(きめわざ)など1000以上の技を駆使すれば、延々と戦い続けることが可能とのことだ。

2. ラフ・アンド・タンブル
18世紀から19世紀にかけてアメリカ南部で行われていた決闘スタイル。「相手に重傷を負わせ、殺す」ことが目的であるこの決闘の特徴は、武器の使用が禁止されている以外、ルールが全くないことだ。

目をえぐったり、鋭くとがらせた歯で相手の耳や鼻、唇、指を噛み切ったり。果ては、相手の性器を攻撃したりと、まさに何でもありだったのだ。戦いの最中に性器を失う人も多かったという。その残酷性によって、現代の格闘技社会からは無きものとして扱われてもいる。

3. バッコム
ペルーのスラム街で誕生した “バッコム”。勝つためには手段を選ばず、いかに早く相手を戦闘不能もしくは殺すかに主眼が置かれており、隠していた武器を使うといった汚い手も許されていた。

1980年代に元海兵隊でもあったロバート・プッチ・ベザダによって発見された後、“柔術” とブラジル語で「なんでもあり」という意味の格闘技 “バーリトゥード” が組み合わさった複合武術として正式に認められた。強力な関節技と絞め技、臓器を狙った攻撃などを一挙に繰り出し、瞬く間に勝負を決める。

4. レドリッド
現在のタイ王国陸軍エリート部隊が採用する武術。前身であるムエタイや古式ムエタイなどのタイの古式武術の流れをくんでいる。戦闘を一撃で終わらせるほどの破壊力抜群の多種多様な攻撃技が “レドリッド” の持ち味。相手に気づかれないように攻撃を仕掛け、敵を地面に叩きつけるのだ。

喉を蹴り上げたり、こめかみを肘で攻撃したりと、体の固い部分で攻撃を行うことでコチラが怪我を負うリスクを回避することもできる。多くの軍隊格闘技と同様に、生きるか死ぬかの局面を切り抜けることを最優先としたスタイルだ。

5. ダンベ
エジプトの古式ボクシングスタイルを受け継ぎ、西アフリカ、ハウサ人の肉屋の家系によって守られている。村々を回っては戦闘の儀式を行い、挑戦は全て受けられるという。“ダンベ” における1番の特徴は、布と縄に固く巻かれ、「槍(やり)」に例えられる固い拳だ。他にも、利き足に鎖を巻きつけ、蹴りなどの破壊力を強化させる場合もある。

今でも村を回っては試合のパフォーマンスを行っており、選手たちは試合の前にマリファナを吸うという。

6. システマ
ロシアの特殊部隊が導入している武術。生物学や解剖学の法則と、人体の弱点を的確に把握することで相手の体を意のままに操る。敵の肘、首、膝、腰、かかと、肩などに一撃や圧迫を加えて、体の重要な部分をコントロールするのだ。

また、一対一の戦闘のみならず、様々な武器を手にした敵に周りを囲まれた場合の対処法など、複数の敵を倒す方法も叩き込まれる。

7. 監獄ロック
過酷なアメリカの刑務所内で、筋トレや格闘以外に何もやることがない受刑者たちが編み出した無骨な格闘・トレーニング。厳しいトレーニング方法が特に有名で、例えば「52ピックアップ」などが挙げられる。ジョーカーを抜いた1組52枚のトランプを床にばらまき、数名に殴られながら全てのカードを拾うのだ。

8. カラリパヤット
インド南部ケララ地方発祥。現存する武道の中で世界最古と言われており、様々な武道の源流となっている。ヒンドゥー教のヴィシュヌ神の化身によって作られたとの伝説がある。

“カラリパヤット” には多くの流派があり、武器を使用するものと使用しないものの両方がある。特に有名なのが、「マルマアンティ」と呼ばれる流派。108ある神経のツボを一撃で刺激して、相手をマヒさせたり、死に至らせることができるものだ。中には、戦うことばかりに罪悪感を感じ、同じ原理に基づくシッダ医学を学ぶ者もいるという。

9. シラット
マレーシア、シンガポール、フィリピンなどの首狩り族から生まれた武術。何百もの異なった戦闘方法があり、寝技、打撃、関節技、投げ技などを繰り出し、刃のついた武器も使用される。ある1人の女性によって、野生動物の動きを真似て作られたとの伝説が残されている。今ではマレー諸島と周辺地域の多くの軍が導入しており、南シナ海の悪名高い海賊も活用しているという。

10. オキチタウ
北米インディアンに伝わる数少ない武術で、平原クリー族の戦闘スタイルを根底に置いたもの。柔道、テコンドー、ハプキドーを習い、ガンストッククラブやトマホークなどのインディアン特有の武器の使用法をマスターしたジョージ・L・レピーヌによって作られた。北米インディアンの激しいファイティグ精神とアジア武術の高い技術力が組み合わされている。

“オキチタウ” の特徴は、体を武器のように使う点にある。武器を持っていなくても武器を持ったかのように戦うのだ。手をトマホークのように使ったり、槍で突くような蹴りを繰り出したりするのである。ナイフを使った技術も体系化されている。

参照元:LISTVERSE(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.

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オリジナル記事: 知られざる世界の武術10選 「カンボジアのボッカタオ」「ペルーのバッコム」「タイ陸軍エリート部隊のレドリッド」など
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